みどうすじ、徒然なるままに

IT企業でキャリアアドバイザーをしています。普段の小さな気付きから哲学的な考えまで、書きたいことを自由に書きます

【転職】面接が通過しない時に確認すべきこと【前編/一般的な確認事項】

こんにちは、御堂筋です。 IT企業でキャリアアドバイザーをしています。

今回は転職活動で面接が通過しない方向けに確認すべきことについて解説しています。

- 「自分が思っていることを正直に伝えているのに通過しない...」
- 「普段どおりリラックスして会話しているつもりなのに内容が伝わっていない」
- 「転職活動はお互いのフィット感が大切だからあまり準備はしない方が良いと思っているが、
事実選考には通過していない...」

こんな悩みがある方はもしかしたら記事を読むことで、少しは解決できるかもしれません。

こんな人に読んでほしい

  • 転職活動中で面接が中々通過しない人
  • これから転職活動を始める人
  • 面接が通過しない求職者を担当しているキャリアアドバイザー

【概論】面接が通過しない時に確認すること

一般的な回答の言語化は出来ているか?

「普段考えていることだから面接ではその場で話せば大丈夫」

そう考えている方も少なくないですが、どんな形でも良いので文字に起こしてみましょう。 何となく考えていることを落ち着いて話すことは難しいです。 私自身も、アドリブで話せと言われたら多少浅い話が出てしまうと思っています。

また、話している内に論理が矛盾したり、何を伝えたいか不明瞭で伝わらず…といったことも多くあります。

まずは紙に自分の考えをメモ書きして、そこからメモアプリ等にタイプしていくことをおすすめします。

おすすめは Google Document」 です。 見出しも付けられますし、コメント機能もあるので第三者にレビューしてもらいやすいです。

まずは伝えたい内容の言語化が出来ているか、確認してみましょう。

言語化した上で、「何故」の深堀りが出来ているか?

言語化が出来ている方は、次は「理由」について深堀りが出来ているかチェックしましょう。

面接では以下の要素が重要視されます。

  • 地頭が良いかどうか
  • 客観的な視点を持てているか(= メタ認知できているか)

論理的に筋の通った意見にするためには「何故?」と問われても納得感のある主張をすることが必要です。

一般的には 「何故を5回問いてみよ」 と言われています。

◎ 例
「転職したい」
↓ 何故?
①:「キャリアアップをしたいから」
↓ 何故?
②:「現職でのキャリアアップは一定満たせたため」
↓ 何故?
③:「現職での評価グレードにおいて一番上に到達したため」
↓ 何故?
④:「個人成果とチームの成長という観点において評価されたため」
↓ 何故?
⑤:「業務の自動化を推し進め、無事達成できたため」

一つひとつの回答に「何故?」とツッコミを入れることで、「意外とここ、考えが浅いな…」と気づくことも出来ます。

理由を考え抜き、主張に説得力を持たせましょう。

PREP法で伝えられているか?

ここまで出来るとある程度整っている状態だと思います。 とはいえ面接では内容が良くても相手に理解をされなかったら「イイタイコトが分からない…」となって通過することが出来ません。

聞き手である面接官に「〇〇だから転職したいのですね、なるほど!」と思わせるために「PREP法」は非常に有効なフレームワークです。

「PREP法」とは、以下の4要素の頭文字から取られたフレームワーク(枠組み)です。

Point:結論(何を伝えたいのか)
Reason:理由(結論に至った理由)
Episode:原体験(理由に至った体験)
Point:結論(再度結論を伝えることで「結局何が言いたかったのか」を念押しする)

例として文章を用意しましたので参考にしてください。 自身の強みについてPREP法で話す際の文章です。

「私はビジネスサイドと開発サイドを繋げるコミュニケーション能力が強みだと考えています。」
- Point

「その背景として、お互いのコミュニケーションハードルを下げ、
積極的な交流を推進した結果組織全体の売上が20%上がったという実績があります。」
- Reason

「元々、弊社のセールスチームとエンジニアチームには交流が無く、
プロダクトのフィードバックが伝えられていない状況でした。

そこで私はお互いに意思疎通を図りやすい雰囲気にすることで
自社のプロダクトを更に良くできると考え、
エンジニア用語の勉強会をセールスチームにて実施し、
実際の使用用途をエンジニアにレクチャーしてもらう時間を作りました。

その結果、セールスチームが以前よりもエンジニアチームに、
クライアントから受けた意見を伝えるようになり結果的に受注率が30%上がり売上も20%向上しました。」
- ここまでがEpisode

「以上のことから、
遠い距離にある2つのチームを近づけるコミュニケーション能力が自分の強みと考えています。」
- Point(結論を多少表現を変えて伝えている)

「何故?」で深堀った内容はそのまま伝えると冗長になりがちです。

しかしPREP法で整理することで面接官に 「この人は短い時間で要点を明確に伝えられる人だ!」 と印象づけることが出来ます。

どんな回答にもPREP法を意識してみましょう。

表情明るく、話すことが出来ているか?

意外かもしれませんが、「表情を明るくする」それだけでも面接が通過することが少なくありません。

というのも面接官は 「一緒に働きたいか?」 という観点でも候補者を見ているためです。

もしあなたの会社にとっても暗い人が入社したらどんな風に思うでしょうか。 少なくとも良い気はしませんよね。

  • 口角は上がっているか?
  • 声のトーンはいつもより高いか?

誰かにチェックしてもらうだけで1社通過するかもしれないと思うと、これ程コスパの良い改善案は無いかもしれません。

まとめ:兎にも角にも「言語化」から。話す内容を全て文字に起こしてみましょう。

以上4つの確認事項についてまとめました。

私自身、求職者の方で「面接通過」が課題になっている方は上記の順番で確認しています。

基本的にこの4つをブラッシュアップするだけでも改善前よりも確実に選考通過することが出来ています。

これをやりきって選考が通過できていない場合は「内容」に改善の余地があるかもしれません。

後編では 「面接での一般的な質問集と回答の方向性」 について解説する予定ですので、ぜひそちらもご参照頂ければと思います。

以上です、最後までお読み頂きありがとうございました。

【読書メモ】ソフトウェア・ファースト

こんにちは、御堂筋です。 IT企業でキャリアアドバイザーをしています。

今日は『ソフトウェア・ファースト』を読んだのでアウトプットしたいと思います。

はじめに

職場の人に 「一度は読むべき」 とシェアしてもらったので読んでみました。 確かにそのとおりだなと思いました。 思い返してみると、同じような主旨の発言などを多く耳にすることがあり、皆この本を読んでいるんだなと合点がいきました。

IT企業に所属する人ならエンジニア・非エンジニア問わず内容をキャッチアップしておいて損は無いでしょう。

どんな内容?

主に以下3つ程がメインで書かれています。

  • パッケージ製品からクラウドで動くSaaSにトレンドが移ったこと
  • SaaSに伴って、これからの日本は外注するのではなく自社プロダクトとして内製化していく必要性
  • エンジニアのキャリアに対する考え方やキャリアの形成方法

気付き

  • SaaSというビジネスモデルが生まれたことでプロダクトと長期的に付き合う必要性が生まれ、より「線で関わる」ことが必要になっている

  • 「体験重視でユーザーに広く利用されるサービス」 というのはまさに ”Product Led Growth” の考え方

    • Zoomのようなプロダクト
  • 「ITへの認識」「開発のやり方」を正すこと が海外で日本の製品が注目されるために必要なこと

    • 特に「開発のやり方」という側面では自分も意識してこなかったので、積極的に勉強していきたい
    • 確か『アジャイルサムライ』という本が有名だった気がするので、一読を検討中

  • デジタイゼーション/デジタライゼーションとDXの関係 についての章も勉強になった

    • デジタイゼーション:デジタル化のこと
      • 例:オフィスのペーパーレス化など
      • 皆が「DX」と聞いて連想されるイメージのように感じる
    • デジタライゼーション:デジタルデータを用いたプロセスのこと
      • 例: 体験が変化すること
        • カーシェアサービスが登場することで「車は共有するという選択肢もあり」という風になること
        • ビジネスモデルが大きく変化する = ゲームチェンジが起きるようなイメージ(?)
    • 以下記事が勉強になったのでシェア
    • まず「デジタイゼーション」して、そこから「デジタライゼーション」することでDXを起こす
      • 例:「カミナシ」さんなどは企業の「デジタイゼーション」にフォーカスを当てているイメージ
  • キャリア形成では 「π型のスキル構築」 が必要

    • 前提:T型のスキル構築
      • 専門性を「縦軸」として深堀り
      • 専門外の技術領域や周辺業務を「横軸」として広げていく
    • π型:縦軸となる専門性を2つ身につけること
    • 自分にとっての「縦軸」と「横軸」を明確にすることから始めたい
  • エンジニアのキャリアは3つ

    • エンジニアとしてスペシャリストになる
    • エンジニアリングマネージャーとして組織づくりをする
    • プロダクトマネージャーとしてプロダクト側にまわる
  • スペシャリストになるのであれば何をしたらEMやPdMと同じように評価されるのか上長と擦り合わせる必要がある

    • EMの先には技術面の尖ったCTOや経営側のVPoEなど

まとめ:抽象的から具体的まで、Web領域について網羅性の高い1冊のため、ロールが変わるたびに再読することで違った気付きを得られそう

雑多に気付いたことを箇条書きで書いていきました。 非常に内容が多岐にわたっていて広い視野で読むことが出来ました。

メンバーからリーダー、経営陣までどのレイヤーの方が読んでも勉強になる部分がしっかり用意されているのは素敵だなと思いました。

意外と知っている内容も多くあるかもしれませんが、行間をピックアップして意見交換をしてみるだけでも大きな気付きを得られそうな予感がします。

ぜひ一読してみてはいかがでしょうか。

以上です、最後までお読み頂きありがとうございました。

【転職】現職に入社して半年(以上)が経過したので振り返る

こんにちは、御堂筋です。 IT企業でキャリアアドバイザーをしています。

去年の10月に今の会社に転職しました。 以前「IT業界に入って2年が経過した」というブログでIT業界のキャリアについては振り返っていましたが、今の会社にフォーカスを当てた振り返りはしていなかったのでやっていこうと思います。

前提:どんな経歴か

  • 高校教員
    • ある自治体で英語の教員をしていました
  • ITベンチャー
    • 未経験からエンジニアを目指す人の支援をしていました
  • ITベンチャー
    • エンジニアとして一定経験を積んでいる人の支援をしています

直近2社は両社ともITベンチャーのため、比較することが多いですがどちらも自分にとっては素敵な環境で、どちらが良い/悪いを評するつもりはありません。

スピード感が早い

一週間前に議論・提案されていたものがすぐに実行されるスピードがあります。

スタートも早ければエンドも早いです。施策を実行しながら効果が無いと判断されれば次の週には廃止になることもしばしばです。

バックオフィスの方々の事務処理もめちゃくちゃ早いです。 書類記載の依頼をした当日には出来上がっていることがほとんどで助かっています。 教員の頃は書類記載に一ヶ月掛かることも普通にあったので…笑

こういったこともあり、一ヶ月がとにかく濃いです。 半年居ないだけで浦島太郎状態になりそうです。

やはり2社経験して思ったことは、 「10割を1回で作るよりも、2割から始めて、何度もすり合わせしながら10割に近づけたほうが良い」 ということです。

スタートアップなので、10割を目指している間にその提案自体が無くなってしまうこともあるため、2割で「本当に必要なのか」を少しずつすり合わせしながら完成度を高めることで時間を無駄にせずに過ごすことが出来ます。

よく言われる 「2割共有」 という考え方が主流になります。 自分自身も前職で鍛えられた考え方なので、身につけておいて良かったと思っています。

勢いがある分、負荷は高め

「現状維持 = 停滞」のような考え方を持っています。

目標も常に高い水準を求められます。 ただ、達成できていないからと詰められることは一切ありません。 心理的安全性は確保されています。

「高い目標を達成するには何が出来るのか」を全員で真剣に考える組織土壌があります。

更に年齢層において若い人が多く、20代前半でリーダーを務めている人もいます。 体力があるので、どんどん前へ進みたいという気持ちを常に感じられ、自分も日々エネルギーをもらっています。

こういった雰囲気も相まって、つい頑張りすぎてしまうので客観的に見ながら調整していくスキルも必要になります。

一方で働きやすさはピカイチ。子育てへの理解もある

スタートアップなので独身の方だけなのかと言われるとそんなことはありません。 自分のチームにも3名程パパ/ママがいます。

子どもの保育園への送り迎えや風邪をひいた時の看病など、急な事態にも柔軟に対応してくれます。

有給休暇を取ることも全く問題なく、むしろ「どんどん取って!」と勧められます。笑

「スタートアップ = 大変」というのは間違っていませんが、決して「働きづらい」という意味ではない なと、働いて感じています。

どんなレイヤーの人たちともフラットに話せる

前職よりも経営陣とフラットに話せる印象があります。 以前は経営陣と話す方法すら知らなかったように感じます。

ただ、現職では経営陣から気軽に「ランチ行きましょう!カレンダー飛ばしておきました!」やすぐに自席に来て話しかけてくれたりします。

従業員数600名と100名弱の組織の比較なので何とも言えませんが、やはり現職は特に経営陣が意識的にオープンにしているように思われます。

経営陣はバックグラウンドが名のしれた大企業での元重鎮のため、少し話すだけでも視座が違うことが分かって非常に勉強になります。

未整備な部分が多くある

研修のマニュアルが無く、その時の状況で色々と教えてもらったり自分から情報を取りに行く姿勢が求められます。

自分:「これって、ルールって決まってますか??」
上長:「いや、決まって無いから決めて。笑」

といったやり取りは何度もあります。笑

ここは自分的にはむしろポジティブに捉えていて、 「未整備な領域を自分で整えられる」 というのはやりがいに感じています。

まとめ:同じスタートアップでも、雰囲気は会社によって大きく異なる

以上、半年現職に勤務して感じたことを書いていきました。 スタートアップなので根幹は近い部分がありますが、それでも雰囲気は全然違うなというのが正直な感想です。

どちらも大好きですが、今の会社では負荷がある分成長実感も強く自分としては転職して大満足です。

それぞれの良さがあるので、自分も前職の魅力を現職に持ち込めるよう色々と提案していこうと思っています。

以上になります、参考になれば幸いです。 最後までお読み頂きありがとうございました。

【ネタバレ有り/読書メモ】「就活」とは【六人の嘘つきな大学生】

こんにちは、御堂筋です。 IT企業でキャリアアドバイザーをしています。

GW中に『六人の嘘つきな大学生』を読んだのでアウトプットします。 結論 中々面白かった です。 最近小説は読んでいなかったし、読み始めても途中で飽きてしまうことも多かったのですが今回はスラスラ読めて2-3日で読破しました。

ネタバレがありますので、これから読む方は注意してください。

どんな話?

あらすじはこんな感じです。

成長著しいIT企業「スピラリンクス」の最終選考。最終に残った六人が内定に相応しい者を議論する中、六通の封筒が発見される。そこには六人それぞれの「罪」が告発されていた。犯人は誰か、究極の心理戦スタート。

よくある「就活」と「人間関係」モノではあります。 そこに「ミステリー」も掛け算されて、一つひとつ伏線が回収されていくような展開です。

感想・気付き

雑多に箇条書きで書いています。

  • 「就活」というシステムについての警鐘
  • 人間は完全に悪人でもないし、完全に善人でもない
  • 少しずつ回収される伏線と、逆転する内容
  • やっぱり一つの側面からは何も分からないし、自分のことは本屋に行っても分からない
  • 人間のドロドロしたところと、嫌いになれないところという「人間らしさ」が分かる小説だった
  • 皆にとっての「就活」を話すだけでも盛り上がりそう
  • 自分は就活らしい就活はしたこと無いけど、「就活」も「教員採用試験」も変わらないのかもしれない

印象的なセリフ

透明な銃で透明な敵を撃ち続けていたら、思いのほか悪くないスコアが手元に表示されていたというような話

それなりに点数を取って、そこそこの大学に通っている登場人物のセリフです。

自分も比較的このタイプの人間だったので共感する部分がありました。

「高い点数を取ってやろう!」という気持ちも「点数取らないとやばい…」という気持ちも無かったのですが普通にやれば恥ずかしくないスコアは出せていたなぁと正直思っています。

思い返せばそういうのも就活のせいだったのかもしれないな……何というか、自分でもよくわからない上昇志向が芽生えるっていうか、変に意識が高い状態に調整されるっていうか。いい言い方をすれば「成長しすぎる」んだな。就活のせいで。どんな大人になりたいですか、どんなビジネスパーソンになりたいですか。何もわからないのにやたらと急かされた感じがあって、こっちも根は体育会系だからさ、やってやるぜって燃えちゃうんだな。

自分は学生時代、教員になることしか考えていなかったので就活のことは友人から知るのみ、という感じだったのですがこんな感じなのかぁという印象です。

確かに毎日面接や合同説明会などを参加していたらそのつもりがなくても意識が「上がってしまう」のかもなと思いました。

就活期は思うに、最上の混乱期だったよ。自分のことを知らなきゃなんて言って本屋に駆け込んで、自己分析の本を買うんだからね。そこで、へえ、僕ってこんな人間だったんだなんて納得したりして。

確かに就活になると途端に始まりますよね、「自己分析」。 自己について振り返る経験は自分も大学4年までしていなかったと思います。 急に言われても…と思うことは多々ありました。

書店に行っても自分のことは分からない、そう思います。

頭のてっぺんからつま先まで冗談みたいに真っ黒な衣装を身に纏っている彼らは、もちろん仮装集団ではない。就活生だ。

良く大学の友人が「没個性」と言っていましたが、まさにそういった表現なのかなと感じました。この辺りの「常識」もいずれ変わっていくのでしょうかね…就活生も好きで着ている訳ではないので…

とにかく、ここで僕はとんでもなく大きな疑問にぶつかったわけだよ。『企業は本当に、優秀な学生を選抜できているのか?』って。さらにはもっと根源的なところまで話を敷衍させてもいい。言い換えるなら、『就活って、本当に機能してるのか?』」

「採用」という問題そのものにまで提起しているように思われるセリフです。

このセリフを発した人物は、一流企業で自分が最終まで行き、友人が二次選考で落ちたこと、それから落ちた友人が起業して社長としてバリバリ腕を奮っている姿を見て上記の考えに至ったとのこと。

「優秀」とは、という部分で価値観が分かれて来るのでこれは致し方ないのではと思ったりします。

すごい循環だなと思ったよ。学生はいい会社に入るために噓八百を並べる。一方の人事だって会社の悪い面は説明せずに噓に噓を固めて学生をほいほい引き寄せる。面接をやるにはやるけど人を見極めることなんてできないから、おかしな学生が平然と内定を獲得していく。会社に潜入することに成功した学生は入社してから企業が噓をついていたことを知って愕然とし、一方で人事も思ったような学生じゃなかったことに愕然とする。今日も明日もこれからも、永遠にこの輪廻は続いていく。噓をついて、噓をつかれて、大きなとりこぼしを生み出し続けていく。そういう社会システム、すべてに、だね。やっぱりものすごく憤ってたんだ。だから『あんなこと』をやってしまったわけだよ。

どうしてもHR領域は似たような意見を頂くことがありますね。 自分自身の仕事観を伝えてもビジネスモデルの問題がある故に好意的に捉えられないと言ったことが。

「就活」に対してアンチ的な発言が多くある小説だったので、逆の意見(就活が素敵なシステムである等)も聞いてみたくなりました。

誰もが胸に『封筒』を隠している。それを悟られないよう、うまく振る舞っているだけ。そしてそれは自分も例外ではないのだ。

自分の中の「封筒」に思い当たる節があってもなくても結局恐れているという描写が印象的でした。

結局「関心の輪」になる領域にベクトルを向けても仕方無いのではと思いつつ、気になってしまうというのが「学生」というものなのではと感じました。 自分自身も学生時代は学問の性質上どうしても抽象的な概念などに多く触れていたため、色々調べていたなぁと思い出しました。

用意されたボールペンは、握ったそばから汗でつるつると滑り出す。やはり一度、お手洗いに行かせてもらおうと思ったところで、扉の向こう側から兵隊の行進のような足音が響いてきた。気づいたときには最初の四人が人事に案内されて入室してくる。間違い探しクイズかと紛うような、短髪、色白、瘦身、黒スーツの男子学生が四人ずらりと並ぶ。彼らの表情が一様にゲシュタポを前にしたような緊張感に包まれているので、こちらにも緊張が伝播する。結論から言うと、ここから二時間、私はたっぷりと地獄を味わうことになる。「私は大学で社会心理学を専攻し、学んで、参りました。大学において培ってきた人の心の動きを捕まえるという、能力は、きっと御社においても、役に立つものと確信しております」絵本を読み上げているのかと思った。不自然なイントネーションで覚えてきた言葉をただ朗読する彼の評価は、申しわけないが低く設定しても問題ないだろう。

「自分の経験を、自分の言葉でありのままに表現する」ことの大切さを身にしみて感じました。

中途採用の領域でも意識しないといけないことですね。

この人たちは、何とも思わないのだろうか。私たちは学生の運命を握りながら、しかし同時に極めて残酷な事実を突きつけられているのだ。この人たちに、プライドはなかったのだろうか。誇りはなかったのだろうか。自分はあのIT最難関との呼び声も高いスピラリンクスの入社試験をくぐり抜けてきた精鋭だという、自惚れはなかったのだろうか。私はあった。そしてそれがいま、椰子の実の皮を乱暴に素手でむしられていくように、ゆっくりと、暴力的に削り取られていく。自分がくぐり抜けた試験は所詮こんなものだったのだ。

「ネームバリュー」というものでしょうか。これは自分も気をつけないといけないなと思いました。 どうしても候補者の方の経歴を見る際に知っている企業だと「お」という気持ちになってしまいます。

ただ、確かに企業名だけで何も判断することは出来ませんよね。 これは肝に銘じます。

逆に『面接に受かる必勝法を教えてください』と学生にアドバイスを求められたときも、私は同じことを言いがちです。精一杯の助言はしますし、やれるだけのことはやってみたらいいと言いますが、やっぱり最後は圧倒的に『運』です。

真理だなと思いました。「必勝法」なんてものがあったら知りたいです。 「銀の弾丸は無い」というものですね。

私は何となく、「運」とは表現せずに「ご縁」と表現しています。

『将来的に何をやらせるのかは決まっていないけど、向こう数十年にわたって活躍してくれそうな、なんとなく、いい人っぽい雰囲気の人を選ぶ』日本国民全員で作り上げた、全員が被害者で、全員が加害者になる馬鹿げた儀式です。

かなり尖っているセリフだなと思いました…! 著者の方について詳しく調べていないのですが、何か就活に嫌な思い出でもあるのでしょうか。

「人柄で採用される」というのはまさにこれなのかもしれないとは思いましたが。

終わりに:では海外の就活のシステムはどうなっているのだろうか?

全体的に「日本の就活システムへのアンチテーゼ」といったコンセプトを感じました。 確かに今のままのシステムが完璧だとは思わない一方で、 「では日本の文化に合った、海外のシステムはあるのだろうか?」 という疑問が浮かんできました。

時間があれば自分なりに調べてみようと思いました。

以上です、非常に面白い本でしたのでもし良かったらゴールデンウィーク中に読んでみると良いかもしれません。

最後までお読み頂きありがとうございました。

【雑記】noteでも何かしら発信してみたいと思って

こんにちは、御堂筋です。 IT業界でキャリアアドバイザーをしています。

最初の記事で、「書きたいことを書くためにはてなブログを始めました」という話をしましたが、別でnoteでも発信してみようと思います。

meramaruo.hatenablog.com

理由はモチベーションの維持向上のため

「スキ」による可視化が良い

noteではスキで自分の記事のお気に入り度合いが分かるようになっているところが魅力的だなと感じています。

はてなブログにもアクセス数や星の数で分かるのですが、noteはもっと簡略的で分かりやすいと個人的には感じています。(もしかしたら自分が単にはてなブログの活用法を知らないだけかもしれませんが…)

書くことがすきな人と繋がれそう

noteはコミュニティ要素も一定あるなと思っています。

書くことを通して、ブログ好きな人と多少なりとも関われたらモチベーションが上がるかなと思っています。

発信する内容はビジネス関連に絞ろうと思っています

とはいえ、両方のブログで違うことをそれぞれ書く余力は無いので基本的にははてなブログで書いた内容をnote用に多少装飾を編集して上げるという形式を取ろうと考えています。

メインはあくまではてなブログなので、自分が思いついた取り留めもない内容は引き続きこちらに記載します。

ビジネス系だけ読みたいという方は是非noteをご覧頂ければと思います。

note.com

以上です、お読み頂きありがとうございました。

【雑記】至るところで目にする「3年ぶりの『制限なし』」

こんにちは、御堂筋です。 今日は休日を利用して家族で「ザよこはまパレード」に行ってきました。 完全なる雑記なので、暇な人だけ読んでください。

ニュースで「3年ぶりの『制限なし』」から来ている盛り上がりが各地で見られると聞いてはいましたが、横浜も例に漏れていませんでした。

「3年ぶりの『制限なし』」故なのか、近場の横浜でも新鮮さを感じる

私は横浜が地元のため、みなとみらいの地区は何度も行っているのですが久し振りのため、何だか新しい土地へ来た気分でした。

コロナ禍になっていろいろなものに変化が表れているなぁと実感するような時間でした。

「ザよこはまパレード」調べてみると長きに渡る歴史があるとのこと

さて、「ザよこはまパレード」ですが公式HPで調べてみると65年の歴史があると。

ザよこはまパレード|開港記念みなと祭 国際仮装行列

由来は以下の通り

昭和27年、横浜市内中心街の接収が大巾に解除され、到る処空地となり廃墟さながらの様相を呈するに到りました。

此の秋に当りまして一日も早く此の横浜を復興させる為には何うしたらよいか、と云ふことが市内各界に於て考えられて来ましたが、翌28年の春、本所商業部委員会に於て横浜に多数の人が集まる一大名物となる様な行事を計画したら何うか、との発案あり、これが動機となつて本所に開港記念行事委員会が組織せられ国際港である特色を十二分に活かして在留外人も参加出来て、これが全国にない特色となる様な行事として国際仮装行列が最も適当であるとして採択せられ昭和28年6月2日の横浜開港記念日を期して第1回の行列が挙行された。

なるほど、横浜を人で活気づけていくための催しとして行列があったとのこと。

60回以上も開催されているのは素晴らしいですね。

DeNAベイスターズの試合もあったため、人で溢れ返る、横浜

今日はベイスターズのデーゲームもあったため、人でごった返していました。

周りを見てみるとお酒を片手に友人と談笑しながら試合開始を待つ人達。

ふむ、今まではこれが当たり前でしたがコロナになり、オフラインが価値を持ち始めたため、経済にも大きな変化をもたらしているなと日常レベルで感じる時間が多くありました。

おわりに…:暑い中密を避けるために動いてくれていたスタッフに感謝

神奈川県警察を始め、多くの運営スタッフの方が交通整備や安全確保のために動いてくれていました。

今日は25度近くの非常に陽気が暑い一日でしたが、マスクを付けて動いてくれていた方々には頭が上がりません。

本当にありがとうございました。運営って大変ですよね。

以上になります。

【雑記】GWに大型の休みを取れることって、素晴らしい

こんにちは、御堂筋です。 IT企業でキャリアアドバイザーをしています。

GWですね、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。 私は2日と6日も有給を頂いたことで今までにないくらいの長期休暇になっています。

そのため、ブログのネタ探しも順調にできています。

改めて振り返ってみると、ここまで休みを頂けることはほぼ経験が無かったなぁと思い、非常に有り難い気持ちで一杯になっています。

教員の頃は部活動の大会直前で、ほぼ毎日練習だった

5月の2週目辺りからインターハイの予選が始まるため、かつては 「GW = 追い込み」 というイメージしかありませんでした。

正直自分自身は「休みたい…」という気持ちがあったのですが、体育会系なのでそういう訳にもいかず…でした。

練習試合も沢山組まれていたため観光地の駅にジャージ姿で向かい、観光客を横目に会場へ向かう毎日でした。

そして疲れ切った状態でGWが明けていく…職員室に向かうとGWに旅行を満喫した文化部顧問の先生方が楽しそうにお土産話をしているといった具合でした。

そんな生活から逃げ出すように転職をしました。

今は年収は半分になったが、休みをしっかり取れる働き方に

結果的に年収は半分になり、終身雇用の安定ルートからは大きく逸脱したことになりました。

しかし自分の中で後悔はありません。むしろ 「転職してよかった」 そんな充実感しかありません。

  • 好きな時に休める環境、肯定してくれるメンバーや上長
  • 出来た時間で読書・ブログ執筆・散歩・ゲーム・子どもと触れ合う等気兼ねなく使える自由さ

これが手に入ったのであれば年収半減など安いものです。 ここからじっくり研鑽を積んでいって元の年収に追いつけば良いと思っています。

教員における終身雇用の一番の落とし穴は 「心が壊れてしまったらその時点で終了」 ということです。

どんなに年収が入っても、精神的に病気になってしまって退職することになってしまったらその後教員として働けません。

自分自身もそうなりかけて、早めに転職しましたがあと5年遅かったらと思うと…ゾッとします。

精神的に健康であれば時間をかければ理想の年収には追いつけると考えています。

まとめ:「やりたいこと」だけが「やるべきこと」ではないと感じている

自分自身、教員になったことも後悔していません。 むしろ、教員になったからこそ今ITベンチャーに居るのだと思っています。

ただ、「やりたいこと」だけで職を決めることは非常に危険だなとはこれまでのキャリアで学びました。

教員になるまでは「自分の知識をシェアしたい、そのために教員になりたい」
という気持ちのみで職業を選んでいて、
その後の「暮らし」や「長期的なプラン」というものを全く考えていませんでした。

その結果、ライフプランが変わったことに対応できず自分自身が幸せになれない生活が続きました。

とすると、やりたいことだけではなく、 「それは本当に長く続けられる職なのか?」 という自問にも自答出来るようにしていかなければならないと思いました。

もし大学生と話す機会があれば、これを伝えていきたいです。

以上です、お読み頂きありがとうございました。